インタビュー日時:3月28日
インタビュー対象者:平壌在住住民
1.基本的な物価と為替レート(単位:1キロ基準)
コメ1,500ウォン(物価は上下変動中)
トウモロコシ1,000ウォン
小麦粉2,500〜2,700ウォン
卵300ウォン
豚肉5,000ウォン(6,000ウォンまで上がったが、現在は下がった状態)
2.電気事情
– 夕食時(7〜11時)、午前4時半〜7時、昼食の30分間に電気が入る。
– 以前より悪くなったと言えるが、これは電線の窃盗、変圧器のガソリン?р髏lが増えたからでもある。
– 住民は中国製のバッテリーを購入し、個人的に解決している。
3.配給と住民生活
– 昨年の春から配給はありません。
– 全般的に食糧事情が良くないと考えられる。
– 外部からの食糧支援は幹部や軍人らだけに配られる。
– 食糧事情が良くない為、泥棒が増え世の中が荒み住民らは「国が滅びるのも遠くはない」と話している。
– 餓死者はほぼいないが、平壌郊外の周辺を中心にコチェビが持続的に増えており、飢えによる自殺が急増している。
5.リビア問題
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– 北朝鮮住民は井の中の蛙、率直に言って外の世界を知らない。
– 労働新聞や報道しか情報が無く、住民はイラク戦争と比べながら米国を蔑み「団結しなければならない」と話している。
6.麻薬
– ヘロイン1gあたり300〜400人民元で取引されている。
– 平壌では2割増。
7.流行病
– パラと呼ばれる病気が昨年秋から流行。
– この病気の発病期間は40〜50日ほどで、熱と下痢が伴う。
– 汚染された水によって感染し、全人口の30%程度がかかったと思われる。
– 個人が作った薬が売られているが効果はなく、中国製の薬も効果が無いという。
8.万景台生家のドア事件
– 2月末頃に部長級の幹部から直接聞いた話。金日成の生家がある万景台生家のドアがなくなる事件が発生した。
– 平壌から外に通じる全ての通路を封鎖し、車の取り締まりや持ち物検査を行っている。
– 事件の特殊性から住民には何の検問かは説明していない。
– 幹部の間では薪が無いので良い材質で作られたドアを持っていったとの反応と、革命史跡から死ぬ覚悟で何かの目的があって持ち去った等と話している。
– 現在も継続的に検問を行っているという。
9.公開処刑
– 昨年末に平壌市勝湖区域で公開処刑が行われた。
– 名前は分からないが4人が一度に処刑がされ、変圧器のガソリンの窃盗と販売、電線の窃盗と販売、農場のトウモロコシ50キロの横領などの理由。
– 以前は発言に機会を与えていたが、ある人物が執行直前に『金日成将軍万歳』と叫んだ為、刑を執行できず刑も軽くなった事があり、今では発言の機会すら与えずに酒一杯を与えた後に口を塞ぎ執行している。
10.大学
– 平壌の大学で地方から上京した学生が増えているが、賄賂は300〜500ドルを支払わなければならない。
– 最近は外国語学科が人気が高く、中国語の個人レッスンをすれば50ドルは貰える。
11.軍隊
– 昨年10月に下された指示だが、トウモロコシを100キロを軍に提出すれば半月の休暇が貰える。
– ご飯を食べる事が出来ずにトウモロコシを食べる部隊が平壌にもある。
– 栄養失調を耐え切れず脱走を敢行するの脱走兵が増えている。
1回目の脱走は大きな問題では無いが、2回目からは軍・党の要職に付くことが出来ず、金を支払って身体的な理由による除隊に偽装する。
– 食べる事が出来ない為、一番人気のある役職は倉庫番頭だという。
– 脱走兵による食料の略奪も多発しており、人民らは「人民の軍隊」では無く当賊軍と罵っている。