北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は20日、資本主義社会における「個人主義」を否定する署名入りの論説を掲載した。朝鮮中央通信が報じた。
北朝鮮では、経済分野において資本主義的な概念が浸透しつつあり、同時に個人主義的な考え方も拡散している。論説には、こうした動きをけん制する意図があるとみられる。
論説は、資本主義社会では個人主義が「反動的な国家の政治活動、反人民的な社会勢力と政治集団の活動原則になっている」とし、「あらゆる社会悪の根源である」と述べた。
また、「極度の利己主義によって幻滅と政治的不信、憎悪がはびこるのが、資本主義社会の現実である」と強調した。
そのうえで、「個人主義が蔓延する資本主義社会では、いつになっても真実な人間関係が形成されず、社会の健全な発展が遂げられない」と主張した。