女性連れ込み「禁断のパーティ」に狂った北朝鮮警察官の末路

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

厳しさを増すばかりの北朝鮮の食糧事情。当局は昨年9月、個人による食糧流通を禁止する措置を取り、取り締まりに乗り出している。

1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」を前後して、民間の市場が主導するようになった穀物の流通を、国家が再び掌握することが目的と見られる。

(参考記事:「穀物流通禁止令」を離れ業でかいくぐるたくましい北朝鮮商人

それを受けて両江道(リャンガンド)保安局(日本の道府県警本部に相当)は、道外に食糧が持ち出されることを取り締まるための哨所(検問所)を設置したが、配属された保安員(警察官)のとんでもない不祥事が発覚したと、咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

その舞台となったのは、両江道の大紅湍(テホンダン)。かつて、稲作ができない荒れた土地が広がっていたが、金正日総書記が旗振り役となり、この地の開墾が進められ、大規模なジャガイモ農場ができた。そこから、東隣の咸鏡北道の茂山(ムサン)方面にジャガイモが大量に持ち出されている。

(参考記事:ジャガイモ大豊作も浮かない表情の北朝鮮の農民

それを重く見た両江道保安局は、今年11月に両江道と咸鏡北道の境界線上に検問所を設置し、保安員を配備した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

彼らは真面目に取り締まりを行っていなかったようで、通行する車両からカネを巻き上げ、酒を買い込んで飲んだくれていたようだ。そして、それだけでは飽きたらなかったようで、行動は徐々にエスカレートし、ついには近隣に住む若い女性を宿舎に連れ込み、酒を飲みながら韓国のK-POPをかけて踊り狂うパーティを開くに至った。

僻地ということで保安員たちはバレまいとたかをくくっていたのかもしれないが、そんな乱痴気騒ぎが長続きするわけがない。宿舎に連れ込まれた女性たちが周りの人たちにそのことを話したのだ。噂はどんどん広がり、ついに上層部の耳に入り、保安員たちは逮捕された。

女性たちのほとんどが取り調べで、K-POPパーティが事実だと認めた。喜んで参加したのか、いやいや参加したのかは不明だが、権力を持った保安員に呼び出されたとしたら、断るのは難しいだろう。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

(参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為

K-POPなどの「人民の意識を蝕む麻薬同然」の韓国文化を楽しむことは、北朝鮮においては「社会主義の砦であるわが国の抹殺に加担する逆賊行為」であり、保安員は本来なら取り締まりにあたる立場にある。

保安員が、市民から押収した韓流ドラマを見ていることも、摘発をネタにワイロをせびっていることも周知の事実だ。とはいえ、今回は騒ぎになったこともあり、保安員には厳しい処分が予想されているとのことだ。

(参考記事:北朝鮮 取締官が韓流ドラマにハマる「夜通し見て昼は眠い」