統一部は23日、北朝鮮の社会的弱者に対する人道的支援の再開を検討していることを明らかにした。
統一部のイ・ジョンブ副報道官は定例ブリーフィングで、「昨年11月の延坪島砲撃挑発によって、民間が中心に行っていた社会的弱者への支援を保留していた。しかし、韓国政府は北朝鮮の弱者層への人道支援を再開する問題を引き続き検討してきている」と明らかにした。
韓国政府は昨年11月23日に北朝鮮が延坪島に砲撃を行った後、中国・丹東を経由して援助を行っていた水害復旧物資の支援を中断した。
同報道官は「韓国政府は5.24対策後から、対北支援事業を原則として保留しながらも、乳幼児や弱者層への純粋な人道支援は維持するという立場だった。ただ、具体的な再開の方法や時期などはまだ決まっていない」と述べた。
韓国政府の対北食糧支援の再開の決定は、世界食糧計画などの国際機関の実態調査団の評価報告書の検討が行われた後に下されると思われる。韓国政府消息筋は「国際機関の実態調査団の評価報告書が出されれば、政府としても乳幼児や弱者層への人道支援の検討を行う」と明らかにした。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面イ副報道官は北朝鮮へのトウモロコシ支援と関連し、「トウモロコシ支援問題は、南北赤十字社の間で協議があった事案。南北の赤十字社が人道支援問題を需要に合わせて検討している」と述べた。
22日、大統領府のキム・テヒョ対外戦略秘書官も「まず、政府は人道的な見地から、北朝鮮の子どもと弱者層に直接コンタクトをする『スマート支援』を推進している」と明かしている。
同秘書官はあるセミナーで「北朝鮮の経済難は、核開発と軍に偏った歪んだ経済国「が原因であり、慢性的な食糧不足にもかかわらず軍エリートに偏重した分配が不均衡の根源」と指摘、社会的弱者を対象とした食糧支援の必要性を提起した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面よって、北朝鮮と具体的な支援方法や時期などが決まれば、延坪島砲撃以降見合わせていた社会的弱者層への支援が再開する見込みだ。
イ副報道官は北朝鮮への食糧支援と関連し、「現在、政府レベルでの食糧支援は検討していない。政府レベルの大規模な食糧支援は、北朝鮮の食糧事情と南北関係の状況全般についての判断も同様に考慮される必要がある」と述べた。
一方、北朝鮮当局は韓国が白頭山火山に対し民間の専門家協議の開催を提案したが、これに対する反応は見せていない。イ副報道官は「現在まで、北朝鮮側からは回答を貰っていない」と明らかにした。