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今でも相変わらずだが、北朝鮮の家庭で女性が手に余るような苦労を背負い込むきっかけは、家族の生計を一手に引き受けなければならなくなったからだ。所得の責任を負うべき世帯主である男性は、当局が職場という枠組みの中で縛り付け、組織を通じて徹底的に統制することから、女性たちは否応なしに「生活戦線」に飛び込まざるをえなくなった。

男性は身動きが出来ない程に統制を受けるのと比べ、女性はほんの少しだけ緩い為、否応なしに進出したのだ。主婦が、いや女性が家族のすべての生計の責任を背負って人生の戦線に出る以外にないことは今の北朝鮮の現実なのだ。

くすんだ浅黒い顔で、女性が背負うには大きすぎるリュックサックを背負って、家に帰ってくる。苦労をしたそぶりを見せるのではなく、家族の食事を解決出来た安堵感に浸っている北朝鮮女性の姿は、どこででも見られる風景だ。

十数年以上も商売をしてきたから、今ではどうすればお金もうけが出来るのかは、もちろん会得している。無駄遣いをするほどの暮らしは出来ないが、なんとか食べ物にはありつけてほどであるが、それさえも金正日体制は見逃さなかった。

突然、貨幣交換措置で全てを強奪された為、またもや初めから始めなければならなくなった。男性世帯主がすべき仕事は相変らずない。駅の奥で食べ物を売る妻のそばでコチェビの「突然の襲撃」を守ることができるなら幸いなぐらいだ。それでも駅で食べ物を売って家族を維持出来る家はマシな方だ。数多くの家庭では、食べ物を探してバラバラになり子供は学校どころかコチェビにまで転落し、この有様を何も出来ずに見るしかない母の心情はいかほどのものか。

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もはや、北朝鮮女性たちの涙すら乾いている。ひたすら命を維持するために自身の全てのものをみな捧げなければならない状況になってしまった。駅の待合室と外では体を売る女性の占有地になってから長い。この女性たちは体を売って金をいっぱい儲けるわけではない。ある女性は病気にかかった子供の薬のため。ある女性はその日を食べていくため、パン切れ一つのために体を売らなければならないのだ。

慢性的な食糧難のため、女性軍人でさえもまともに食料を供給されない。食糧だけでなく何らかの仕事さえもまともに与えられないので、女性軍人の日常生活は言葉どおりすさまじいことになっている。飲み水さえもまともになく、顔を洗うことさえ出来ないまま何日間も過ごすのは、大した問題では無い。栄養失調で体はやせ細り、フラフラな体で勤務をこなす大変な状況だ。

そうしたことから、ほとんどの女性兵士は「生理」もやってこない。おしゃれをして青春を謳歌する年頃にもかかわらず金正日一人のための銃爆弾を準備するため全てを犠牲にしなければならない。女性兵士だけの話ではない。「速度戦青年突撃隊」をはじめとする数多くの名前をつけた「突撃隊」にも半分以上の女性がいるので、ある意味、北朝鮮に女性がいなければ何も出来ないのではないかと思う。

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これが、まさしく北朝鮮メディアであれほど騒ぐ『偉大な将軍様のこの上なく大きい父母愛』の中で、年々みじめな姿になっていく北朝鮮女性たちの本当の姿だ。