金正恩の権力継承過程で北朝鮮当局の統制政策の強化により、住民の反発が高まり北朝鮮での人権状況はより一層悪化するだろうという展望が22日、提起された。
社団法人の北韓人権情報センター(NKDB)が主催した「2010北朝鮮の人権総合評価と今後の変化の展望」が主題のセミナーで、ユン・ヨサン北朝鮮人権記録保存所所長は金正恩への後継構築過程で自然発生した市場経済が政治犯収容所をより一層活性化させるだろう」と主張した。
「権力継承過程で一般住民に対する支持基盤を確保するためには、対外的な業績に加え生活必需品の配給など経済水準を向上させなければならない。現在の北朝鮮の状況は画期的な経済改善措置が不可能な条件」と話した。
「このような状況で市場を中心に人民らの自力経済活動が増加し、これを制御しようとする北朝鮮当局の統制政策への反発と衝突は増加する。この為に拘禁施設、特に、政治犯収容所と公開処刑などの生命権の侵害が強まる可能性が大きい」と指摘した。
脱北者に対する強制送還と北朝鮮当局の処罰も強化されるという主張も出された。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面ソ・ユンファンNK Social Reaserchセンター長は「北朝鮮社会が直面している慢性的な経済問題を解決できなければ、安定的なリーダーシップの構築は難しい。社会統制の一環として強制送還された脱北者に対する処罰を強化するものと見られる」と主張した。
「外部情報の流入による社会の動揺を防ぐために、脱北者に対する強制送還が強化されるだろう。中国に滞留中の脱北者の人権保護のためには、強制送還を禁止させ難民の地位を与える多角的な努力をしなければならないだろう」と強調した。
一方、NKDBの「2010北朝鮮人権白書」によれば、北朝鮮では平壌地域の政治犯罪率と連座制比率が最も高いことが分かった。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面イ・ジャウン北朝鮮人権記録保存所分析チーム長は「平壌で発生した事件の中で政治犯罪(30.1%)と連座制(30.3%)の発生頻度が最も高く現れている。平壌は北朝鮮内の他の地域よりも、政治犯と連座制の比率が飛び切り高い」と指摘した。
「国境管理犯罪(脱北)の場合、咸鏡北道が最も高い反面、経済犯は2.2%と低い水準を記録している」と明らかにした。