米韓両国の最強の戦力が集結した西海米韓連合訓練が今月1日に終了した中、延坪島事態の再発防止に向けた韓国政府の対策に関心が集まっている。韓国政府は現在、西海の5島の兵力の増強と訓練等を通じた挑発の抑制力の強化に注力している。
軍当局はすでに米韓連合訓練期間中に延坪島の広い地域で兵力と装備への打撃に効率的なMLRS(Multiple Launch Rocket System) 6門、K-9自走砲6門を追加配置し、地対空ミサイル「天馬」も緊急配置した。また、延坪島砲撃時に正常に作動しなかった対砲探知レーダー(AN/TPQ-37)の代用として最新に対砲レーダーの「アーサー」も緊急配置した。
陸軍が首都圏に配置していたMLRSとK-9自走砲を延坪島に緊急配置した影響から、首都圏防衛能力に空白が生じたとの指摘もある。
予算も大幅に増額された。国会の国防委員会は先月30日、西海5島の戦力増加予算3005億ウォンを含む来年の国防予算32兆129億ウォンを議決した。国防部所管の予算が834億ウォン、防衛事業庁の予算が2千171億ウォンほど増額し、合わせて3005億ウォンほどが増額された。
この予算にはK-9自走砲、K-55A1自走砲など北朝鮮軍の海岸砲陣地を精密打撃できる誘導武器の設置費用、今回の延坪島砲撃で最も大きな問題点と指摘されている新型対砲探知レーダーの導入、敵の挑発を効率的に感知するための音響標的探知装備、小型の中距離GPS誘導爆弾の購入等の費用が含まれている。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面軍当局はペクリョン島のK-9自走砲を6門から24門に増強し、延坪島には追加でK-9自走砲12門とK-55A1自走砲6門を追加で配置する予定だ。また、ペクリョン島と延坪島の海兵隊兵力を600人ずつ増強する方針。
これと共に、飛距離が25kmのスパイク(NLOS)ミサイルと250kmのディライラ(Delilah)ミサイルなどの精密打撃兵器の導入を考慮している。
スパイクミサイルは、地下などに隠されている北朝鮮の海岸砲陣地を攻撃できるが飛距離が短いという短所がある。ディライラミサイルは北朝鮮の心臓部の平壌を精密打撃できる高性能なミサイルだ。だが、価格が1発あたり8億ウォンと高価で、北朝鮮の奇襲攻撃で奪取した場合、韓国の首都圏が危険にされされる非常事態が発生する可能性がある。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面この様に西海の5島地域の兵力の増強と共に、政府と軍当局は持続的な武力示威と軍事訓練によって北朝鮮の追加挑発を抑制し圧迫を加えるという方針だ。
合同参謀部は連合訓練後、北朝鮮の再挑発を憂慮し先月23日に延坪島で中断された実射撃訓練を再開すると明らかにした。軍消息筋は「北朝鮮軍の挑発と対南軍事脅威にもかかわらず、延坪島地域で訓練を継続するというのが軍の立場であり、準備を終え次第該当部隊が砲射撃訓練を行うだろう」と話した。
延坪島の実射撃訓練再開と共に韓国の海域の各所で実射撃訓練が行われる予定だ。合同参謀は東海(日本海)、西海(ャw)、南海の29ヶ所で射撃訓練を計画している。艦砲射撃がメインで行われる今回の訓練は、大青島、格列飛列島、アンマ島、大青港、ミヨ島などで行われる。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面交戦遵守規則も全面的に改正される。
キム・テヨン国防部長官は先月30日、国会の国防委員会の業務報告で「これまでの比例性の原則を積極的に解釈し、敵を報復できる条件を保障する方向で交戦規則の遵守を改正、補完するだろう」と明らかにした。
これに伴い、改正される交戦規則遵守には平時の作戦権を行使する合同参謀議長の権限と責任を保障し、現場の指揮官の裁量を強化し適時に対応を可能とする内容を含んでいる。民間人に対する攻撃に対し報復レベルを数倍に強化するという内容も追加される。