朝鮮人民軍(北朝鮮軍)で軍官(将校)の除隊希望者が相次ぎ、軍が頭を抱えていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。特に多いのは尉官クラスの将校たちで、いわば金正恩時代の軍を担うはずのエリートたちだ。
北朝鮮社会で出世しようと思えば、朝鮮労働党の党員となることが必須だ。また、特別なコネのない庶民の子が党員になるには、軍に入って評価を得るのが近道だ。そのため、部下の入党を推薦できる軍幹部の権力は絶大で、兵士らは彼らの要求に泣く泣く従いつつも、軍を離れるわけにはいかなかった。女性兵士に対する「マダラス」と呼ばれる性上納の強要が、その典型である。
(参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為)しかし、状況は変わりつつあるようだ。