米国が金正日政権へのピンポイント制裁に突入した。
米国は30日、独自の対北制裁行政命令を発表した。この日発表された対象は、3つの機関と1人の人物が指名され、従来の大量殺傷武器(WMD)拡散関連の行政命令13382号に基づき、5つの機関と3人の要人も加えられ計8つの機関、4人の個人が制裁対象に上げられた。
新行政命令は金正日政権の核心を正確に定めている。無駄を省き必要な対象だけを取り上げた。ピンポイント制裁と言えるだろう。
金正日はこれまで3大保険を担保に全体主義首領体制と独裁政権を維持してきた。
1つ目は2300万の北朝鮮住民。住民を首領の奴隷とし労働させ搾取をすることで首領絶対主義体制を強化した。飢死から逃れようと脱北する住民を銃殺している。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面2つ目は大韓民国だ。軍事主義路線によって朝鮮半島での軍事緊張を高め、核兵器を作り脅迫している。現在も天安艦事件を起こしておきながら、「戦争か平和か」と脅し経済支援を受け取ろうとしている。拉致、韓国軍捕虜などは認める事も送還することもない。
3つ目は北朝鮮の核兵器の射程圏にいる日本だ。対南戦略のためには日本人の拉致もはばからない。
これまでは金正日に対しまともな制裁を行えなかった。金正日政権を十分に理解しておらず、どこから手をつければ良いか分からなかった。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面しかし、国連安保理制裁1874号によって方向性を掴み始め、今回の米国の新行政命令は正確に急所を狙っている。
金正日政権の力は軍事主義路線とカネだ。これを狙い打ちする事で弱体化が図れる。統治資金を枯渇させる事が一番の狙いだ。
今回の行政命令が十分に効果を発揮するには、中国の協力が絶対に必要。行政命令はあくまでも米国内の行政命令でり、米国の銀行や企業は制裁対象との取引が禁止され、制裁対象と取り引きをする企業、金融機関は米国の顔色を伺う必要が生じる。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面この問題の核心は、顔色を伺うだけでなく実際に制裁対象との取り引きを遮断しなければならない。この為には該当国政府の協力がキーポイント。もし協力を行わない銀行、個人がいる場合には、具体的なペナルティーが必要であろう。今回の行政命令が効力を発揮するためには、米国は制裁対象と関連国の両方を注視する必要がある。
成功の鍵は米国と協力国の執拗なマークであり、日本や欧州、韓国はこの部分に注目する必要がある。執拗なまでの観察と協力が重要である。