28日から3日間、平壌で開催される第2回南北首脳会談を足場に、北朝鮮が国際的な孤立から脱出するきっかけとなるか関心が集まっている。
北朝鮮のミサイル発射と核実験で梗塞した朝鮮半島情勢は、‘2・13合意’とバンコ・デルタ・アジア(BDA)問題が解決し、米朝関係の柔軟な局面への進入、南北首脳会談の開催の確定などにより、北東アジアの告}が変化してきている。
米朝関係は、ブッシュ政権の出帆以後、かつてないほど対話の雰囲気が高まり、中朝、露朝関係も、経済協力を軸に好転してきている。拉致問題を抱える日本を除いたら、韓国を含めた周辺当事国すべてと、北朝鮮の友好関係が形成されているようだ。
北朝鮮としては、ブッシュ政権になり、現在のような安保環境がなかったため、今回の南北首脳会談をきっかけに、北東アジアの国際関係の改善に積極的に活用する可能性が高い。2000年の南北首脳会談以後、ヨーロッパや東南アジア、オーストラリアなどと外交樹立や回復で速度戦を見せたように、南北首脳会談を足場に、周辺国との関係告}に変化をもたらす可能性があるということだ。
南北首脳会談直後に開催される9月初めのシドニーAPEC首脳会議と、9月末の国連総会を舞台にした、北朝鮮の攻勢的外交が展開すると思われる。南北朝鮮の平和的な雰囲気に便乗して、9月に開催される可能性が高い、6ヶ国協議の本会議で、6ヶ国の外相会談などが提議される可能性が高い。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面実際に、北朝鮮は2000年の第1回首脳会談以後、7月にアセアン地域安保フォーラム(ARF)に加入し、2001年にはEU国家のうち、フランスとアイルランドを除いた13ヶ国と修交を結ぶなど、積極的な外交に切り替えた。
こうした展望は、最近の北朝鮮をめぐる周辺国の外交政策の変化から伺うことができる。
ブッシュ政権は北朝鮮との対話交渉戦略に切り替えた。アメリカは2月の6ヶ国協議で、核施設の不能化措置が実現すれば、北朝鮮に対するテロ支援国の指定及び、対敵性国交易禁止の適用を解除すると伝えた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面したがって、南北首脳会談で‘非核化’に対する確固とした意志を明らかにしたら、米朝関係の進展にも役立つ可能性が高い。韓国を足場に、アメリカとの関係改善に一層積極的に乗り出す姿を見せてくれるだろう。最近、北朝鮮が平和協定議論に積極的な態度を見せているのも、その延長線であると解釈できる。もちろん、これが北朝鮮の核兵器の完全な廃棄を意味するわけではない。
中国とロシアは今回の南北首脳会談が、北朝鮮の核問題による朝鮮半島の安保の不安の解消に、一定の役割を果たしてくれることを期待している。中朝間の貿易の規模も毎年拡大しており、これから経済協力を軸に、中朝関係は更に緊密になると思われる。ただ、過去の同盟関係よりは通常の国家関係としての領域が拡大するようにみえる。
2001年のウラジミール・プーチン大統領の訪朝以後、回復した露朝関係は、大きな進展を見せることはなかったが、関係を維持してきた。ロシアは国連の対北制裁の決議に賛成したが、BDA資金の送金の過程で、中央銀行を介入させ、北朝鮮を支援することで、北朝鮮との関係が多少改善された。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮は地理的に近いロシアのサハリン地域に人材を輸出することで、石油やガス、農業、建設、保健、木材加工分野で協力を強化しようとする努力を見せている。
一方、日本との関係は一層悪化している。日本は拉致問題が解決しない限り、北朝鮮との関係改善に乗り出し難い状況だ。
金正日は日本を除いたすべての周辺国との関係改善を通じて、日本を孤立させるいわゆる‘疎外戦略’を駆使すると思われる。その始発点になる南北首脳会談が、日本政府としては、かなりの政治的負担になるだろう。南北間で’我が民族同士’が強調されればされるほど、韓国内でも’反日感情’が高まり、これは対南戦略にも有利だ。
北朝鮮が南北首脳会談で‘非核化’と‘平和体制’などに対する、具体的立場を表明したら、今後6ヶ国協議をはじめとする国際関係は、過去のどの時点よりも北朝鮮の声が高まる可能性がある。この流れが少なくとも12月の韓国の大統領選挙までは持続するようにみえる。