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♯学校での脱北学生向けの教育

-カヤン小学校の脱北学生のための夏休みプログラム

小学校でも脱北学生向けの教育が行われている。

カヤン小学校のパク・インファ校長は学校に脱北学生が多く、彼らに関する教育を無視することができないと話した。

同校長は「以前は脱北学生を教える教師が教育方法が分からず戸惑った。我が校の場合には、教師に脱北学生教育マニュアルを提供している。そして、ハンギョレ学校(脱北学生が対象の学校)などを見学し、脱北学生を担当する教師を養成している」と話した。

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そして、「教師の脱北学生に対する認識が変り、脱北者であることをカミングアウトするのを拒んでいた学生や親の認識が変わった。以前よりも脱北者であることを明かす場合が多くなった」と説明した。

カヤン小学校では夏休みの間に脱北学生のためのプログラムを運営している。内容を見ると、夏休みの宿題、体育、料理などのプログラムで、週1回から2回にわたって行われる。

夏休みの宿題は4人から5人がチームになって行い、チームが連絡・点検をしながら行う。体育活動は宿題が終わった後に、バドミントン、ドッジボール、自転車などを行う。体験活動は毎週1回、チーム別に様々な博物館や水族館、映画館など訪問する。

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夏のプログラムを終えると、実務担当の教師とボランティア、参加した脱北学生が集まりプログラムを評価する時間を設ける。

同校のムン・ミラ先生は「休みの間の宿題などのチェックなど、親の代わりに行っている」と説明した。

♯市民団体が作った脱北学生の季節学校-4

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-南北の青少年が共にする歴史探訪キャンプ

休みの期間には脱北青少年のために市民団体がプログラムを準備している。 (社)北朝鮮人権市民連合は『一人ぼっち』の脱北青少年のために、2001年8月から『ハンギョレ季節学校』を開いており、8月の季節学校が19回目だ。

ハンギョレ季節学校は約3週間に渡って、韓国の教師とボランティアの大学生が脱北青少年の学力の向上を指導をするプログラムだったが、8月4日から9日まで開かれる季節学校は少し違う。指導ではない南北の青少年が共に郷土文化や歴史探訪をし、朝鮮半島の歴史を正しく理解し、これを土台にアイデンティティの確保を試みるキャンプを準備した。

今回のキャンプを担当している北朝鮮人権市民連合のキム・ミリ幹事は、「金日成°熕ウ日の革命歴史と北の歴史教育により、脱北青少年は歪曲された歴史観を持っている。また、国語、英語、数学を主に学習するため、最も多く放棄される科目が歴史だ」と指摘した。

同幹事は「歴史の重要性と認識が不足しており、文化・歴史の探訪を通じ民族の歴史を正しく理解し、南北の青少年が一つという事を確認する場を作ろうと思った」と強調した。

今回開かれる季節学校は、『扶余歴史探訪』、『統営(トンヨン)・巨済(コジェ)歴史探訪』が予定されている。

『扶余歴史探訪』は組別で歴史探訪を行なう。組別に探訪を計画し探訪計画を発表する。これを通じて扶余の歴史を理解し、コミュニケーションを行なう事で同年代との疎通を図る計画だ。

『統営・巨済歴史探訪』は交通費と食費を支給し、学生らが簡単に楽しく歴史を理解できるようにプログラムが計画されている。KBSテレビ番組の『1泊2日』の様にミッションを遂行し、交通費や食費を成功と失敗に別けて支給され、ゲーム感覚で探訪をすることになる。

同幹事は「脱北青少年の両親にも反応が非常に良い。季節学校が休みの間に1人になりがちな子供の教育を行い、また、同じ年頃の友達にも会える」と説明した。

この様な社会の努力によって脱北青少年教育に対する肯定的な評価が出始めている。特に、脱北青少年の学校への適応と学力の向上により、学業を放棄する事例が大幅に減った。

脱北青少年教育支援センターが3月に公開した『2009脱北青少年の在学現況』によれば、2006年から2008年までの脱北青少年の在学生数は着実に増加しており、放棄者は全体的に下落傾向を見せる。

2006年度から2007年度の放棄率は小学校の場合で2.8%から3.5%、中学校は10.1%から12.9%、高校は12.8%から28.1%に上昇した。しかし、2008年度には小学校が1.4%、中学校が8.8%、高校が14.4%の水準まで低下した。

高校の場合、2008年度の数値が2006年度よりも2%ほど上昇したが、これまでで一番高かった2007年度と比べて14%ほど低下しており、また、小中学校では確かに改善が確認されている。