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中国にとって北朝鮮は有効な対米けん制手段であるため、国連安全保障理事会で検討されている強力な対北制裁案に中国が同調する可能性は低いとの見方を、韓国の康仁徳(カン・インドク)元統一相が示している。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が26日、インタビューを報じた。

1932年、平壌で生まれた康氏は韓国で大学を卒業後、1962年に韓国中央情報部(KCIA)入りし、北朝鮮局長、心理作戦局長、海外情報局長、北朝鮮情報局長などを歴任。南北交渉にも長く携わった、韓国における北朝鮮研究の権威。金大中政権下で統一相を務めた。現在は北朝鮮大学院大学の客員教授。

康氏はインタビューで、「北朝鮮は、自分が中国にとってどれほど大きな防衛手段であるかをよく分かっている」と指摘。

また、16日の台湾総統選で独立を志向する民進党が勝利したことに言及し、「仮に台湾が今後、中国との対立を強めれば、それをどのように防ぐことができるか」「最悪の場合、中国が武力を行使すれば米国は第7艦隊で対抗するだろう。そのとき、中国が行使できる有力な外交カードのひとつが北朝鮮」であるとも述べている。

現在、国連安保理では米国の主導により、核実験を強行した北朝鮮への包括的で強力な制裁案が検討されているが、中国の慎重姿勢により、合意にはなお曲折があると見られている。