金正恩氏のベンツを追い越して粛清…北朝鮮「運転兵」の天国と地獄

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北朝鮮軍において、運転兵は一般兵士らの羨望の的だ。北朝鮮では、運転免許証を取得するのに多額の投資を要するからだ。自動車養成所(自動車学校)があるにはあるが、半年間みっちり通って、整備士同様の教育を受けなければならない。多くの人はこの手間を省こうと、250米ドルものワイロを払って免許証を不正に取得する。しかし、不正に発行された免許証はナンバープレートの更新時などに規制に引っかかるなどするため、使い勝手が悪い。

その点、軍で運転兵になることができればラッキーである。もちろん、狭き門であるだけにワイロが必要となる可能性はあるが、それは北朝鮮社会のどこへ行ってもつきまとう問題だ。性上納を強要される女性兵士に比べたら、何でもない話だ。

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首尾よく運転兵になり、免許証をゲットできれば、軍を除隊した後も食べていくのに困らない。北朝鮮ではなし崩し的な市場経済化とともに、交通や運送の需要が増えているのに、公共交通機関はマヒ状態が続いている。そこで、個人経営のタクシーやバス、運送業者が大いに潤っているのだ。