「幹部処刑、間違えてやったかも」金正恩氏が今さら再調査を指示

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「7月初めから複数回行われた人民班(町内会)の会議において、政治犯を通報するときは十分な証拠を提示しなければならないという原則が強調されている。特に『最高尊厳』に関する犯罪で虚偽申告をした者については容赦しない、ということが強調されている」

何のことかというと、誰かが金正恩氏の「悪口」を言っているのを見たら確かな証拠を添えて密告せよ、ということだ。録音データでもあれば当局は喜ぶのかもしれないが、そんなものはいくらでもねつ造できる。

金正恩氏が言論の自由の大事さに気づかない限り、北朝鮮社会から謀略が消えることはなく、それが金正恩体制を蝕んでいくのだ。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記