施設の衛生環境は劣悪で、食糧も不足し、栄養失調による死亡率が高い。家族からの差し入れが得られない人の死亡率はさらに高い。これはつまり、北朝鮮国民はK-POPを歌ったのがバレただけで死の恐怖に直面するということだ。
この報告書は、黄海北道(ファンヘブクト)沙里院(サリウォン)にある6号教化所についても触れている。最近、米大学生のオットー・ワームビアさんが北朝鮮で1年以上にわたり拘束され、釈放後に不可解な死を遂げた出来事が関心を集めたが、外国人に対する北朝鮮当局の無慈悲な取り扱いは昔からのものだ。
6号教化所は、平壌の出版社で勤務していたベネズエラの著名な詩人、アリ・ラメダさんとフランス人の同僚ジャック・セディヨ氏が、体制批判を行った容疑で逮捕され、1967年から1975年まで収監されていたことで知られている。アムネスティの救援運動で釈放されたラメダさんの証言で、北朝鮮の収容所における人権侵害の実態が世界に知られるようになった。