正恩氏がわざわざ初級党委員長大会を開き、自ら叱責の言葉を発せねばならなかったのは、初級党組織の腐敗がそれだけ目に余り、国家運営にネガティブな影響を与えているからだろう。しかし安さんの告発は、正恩氏の言葉が初級党委員長たちにまったく届いていないことを物語っている。
正恩氏は、恐怖政治によってその権威を保っている。たとえば一昨年、スッポン養殖工場を現地指導した際、管理が行き届いていないことに激怒し、支配人を銃殺させた。それだけでなく、そのときの様子を動画で公開。部下たちを震え上がらせた。
しかし、初級党委員長は何しろ数が多い。