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そんな状況に追い打ちをかけるように、中国商務省は先月28日、中国国内外の中朝合弁企業を来年1月までに閉鎖せよとの通知を出した。これで羅先に進出している中国企業は、完全撤退を余儀なくされる。

ことここに至っても、体制の生き残りを何より優先する北朝鮮当局は、庶民の困窮を歯牙にもかけない。不満が爆発しそうになれば、弾圧で応じるだけだ。

(参考記事:抗議する労働者を戦車で轢殺…北朝鮮「黄海製鉄所の虐殺」

金正恩党委員長は、なおも核兵器開発を止める気配を見せない。北朝鮮の庶民は、どこまで追い詰められていくのだろうか。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記