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また、正恩氏が厳しいのは民生施設に対しても同様で、2012年に平壌市内の遊園地を訪れた際には自ら歩道の雑草を引き抜きながら、「施設の更新は難しいとしても、手があるのにどうして雑草を抜かないのか」と怒りを露わにした。ちなみにこのエピソードは国内メディアで報道されたのだが、チュ氏によれば、このときまで最高指導者が怒った事実が明かされるのは異例のことだったという。

しかしその後の展開を見れば、これしきのことは牧歌的な出来事でしかなかった。

正恩氏は一昨年、スッポン養殖工場を現地指導した際、管理が行き届いていないことに激怒し、支配人を銃殺させた。それだけでなく、そのときの様子を動画で公開。一般庶民を震え上がらせたのだ。

(参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導】

こうした正恩氏の「キレやすさ」は生来のものであるとか、トイレも普通に使えないほどストレスの多い生活をしているためだとか、諸説ある。

(参考記事:金正恩氏が一般人と同じトイレを使えない訳

ひとつ言えるのは、場当たり的に怒りをぶつけているように見えていた正恩氏も、今や世界を相手に、非常に危険で刺激的でもあるパフォーマンスを演じられる指導者に成長してしまったということだ。