たとえば、現在は韓国に暮らす脱北女性のキム・チャンミさんは2007年、いったんは中国へ逃れたものの北朝鮮に強制送還され、刑事犯として刑務所に送られ、激しい人権侵害を受けた。
また、米国の人権団体「北朝鮮人権委員会」(HRNK)のグレッグ・スカラチュー事務総長は、中朝国境地域の咸鏡北道(ハムギョンブクト)にある全巨里(チョンゴリ)教化所の過去数十年に渡る衛星写真を分析。その結果、「女性虐待収容所」とでも呼ぶべき施設が拡張された事実を突き止めている。
北朝鮮の拘禁施設は、強制労働、拷問、劣悪な環境で、国際社会の激しい批判を浴びている。とりわけ、女性虐待が日常化している実態は、元収容者や関係者の告発により明らかになっている。
スカラチュー氏によると、全巨里教化所は1980年から1983年の間に開設された。