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一昨年5月にロンドンで行われたクラプトンのコンサートを訪れた際には、太氏も会場に付き人のような形で同行した。それだけに太氏の人物評には信憑性がある。

筆者も革ジャンを身にまとい、サングラスをかけてラフな姿でロック・コンサート会場を訪れる金正哲氏を映像で見て、政治とは一線を引いた立場であることに満足していると思っていた。

一方、韓国の情報機関である国家情報院(国情院)は昨年12月、金正哲氏は権力から遠ざけられ、監視を受けながら生活していると明かした。

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しかし、韓国在住の脱北者で北朝鮮中枢の人事情報に詳しい北朝鮮戦略情報センター(NKSIS)の李潤傑(イ・ユンゴル)代表が得た情報によると、金正恩氏の指示によって金正哲氏に海外の統治資金を管理するための権限が与えられたという。いわば金一族の金庫番である。