北朝鮮から突然かかってくる「恐怖の電話」が増えている

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その一環として、居場所のわからない脱北者の所在把握に努め、脱北者の家庭を訪問し、現状を把握して8月までに報告せよなどといった指示を各警察署に下した。同時に、定住に不安を感じさせる要因を解消するために、個人の状況に合わせた支援を行うことで、再入北を予防せよとの指示も下した。

しかし、警察の監視強化は一歩間違えると、脱北者から「いつまでスパイ扱いするのか」との反発を呼んでしまうかもしれない。そうでなくとも、脱北者は韓国社会において厳しい環境に置かれている。

脱北者の韓国社会に対する不信感が強まれば、北朝鮮に付け入るスキを与えることにもなりかねないのだ。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記