力の優劣がつけがたい場合には、両者に協議するよう伝えて、その場から逃げてしまう。下手にどちらかの味方をすれば、あとでどんな仕返しに遭うかわからないからだ。
咸鏡南道(ハムギョンナムド)の情報筋によると、交通事故の「被害者」となるのは、実際に怪我や損害をこうむった人ではなく、声が大きく、強いコネがある人の方だ。力のない庶民は、どこにも訴えることができない。
実は、北朝鮮の幹部は、外国でも同じような不正を働いている。昨年2月、中国駐在の北朝鮮外交官が交通死亡事故を起こした。北朝鮮領事館は遺族に賠償金を支払った。加害者は北朝鮮に戻ってそれ相応の罰を受けるはずだった。