韓国空軍は昨年、自国領空から北朝鮮全域を攻撃できるドイツ製の空対地ミサイル「タウルス」の実戦配備を始めた。また韓国メディアによれば、在韓米軍も最近、同様の能力を持つ空対地ミサイル「AGM-158 JASSM」の実戦配備を始めたもようだ。現地視察中の正恩氏の姿が偵察衛星で捉えられたなら、いつ発射ボタンが押されてもおかしくはないのだ。
正恩氏が、自分が「もっとも無防備になる瞬間」を気にしたとしても、まったく不思議ではないのだ。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。