同じ江原道の軍事境界線では13日にも別の朝鮮人民軍兵士1人が韓国に亡命している。この地域は、険しい山の中にあり、身を隠す丈の高い草が茂る6月から9月にかけての時期は亡命のチャンスだが、わずか10日で2人も亡命者を出したのは極めて異例のことだ。
(関連記事:北朝鮮軍兵士、軍事境界線を越えて韓国に亡命)亡命事件が再発した背景について、匿名の北朝鮮研究者は韓国の通信社、ニュース1に対して、金正恩政権が進める核兵器、ミサイル強化政策が背景にあると語った。すべての資源を核兵器、ミサイルに動員しているせいで、最前線の部隊には食糧配給すらまともに行われなくなり、士気が低下しているという。
通常、亡命事件が発生すれば北朝鮮当局は再発防止のために警戒を強化するが、再発を防げなかったことは、軍内の士気の低下や綱紀の乱れが深刻なレベルに達している可能性がある。