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正恩氏が、大国として影響力を行使し、自らの宿敵である米国と是々非々で付き合う中国に対し、反感を抱いていることは良く知られている。

中国が本当に正男氏を保護していたのなら、それもまた、正恩氏が殺意を強める理由になった可能性がある。

また、金正男氏がマカオに行こうとしていたことについて、「1週間前に(マレーシア)に来て、家族に会いに行こうとしていた」としながら、金正男氏の息子のキム・ハンソル氏も「マカオにいるものと承知している」と語ったという。

果たして、正男氏の家族の安全は、どのように守られるのだろうか。

(参考記事:「喜び組」を暴露され激怒 「身内殺し」に手を染めた北朝鮮の独裁者

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記