朝鮮労働党の組織指導部は「党内の党」とも呼ばれる核心部署であり、北朝鮮の党・軍・政府の中でも最も強力な権勢を振るってきた。そして、同部の下には11の課が置かれているが、TV朝鮮が国会情報委関係者の話として伝えたところでは、幹部の思想検閲を行う政策検閲課と通報課が、最重要セクションになっているという。
通報課は、金正恩党委員長が下した指示を、関係各機関に伝える役目を担っている。また、朝鮮人民軍総政治局が把握した軍幹部らの動静情報を正恩氏に報告するのも、同課の仕事だという。
同課を仕切る趙氏が正恩氏とかなり近い関係にあるのは確かで、昨年は現地指導への随行回数がトップだった。また、仕事の内容が秘密警察である国家保衛省とかぶっている部分もある。金元弘氏は組織指導部との葛藤の末に解任されたとの見方があるが、事実なら、そこで趙氏が果たした役割は小さくなかったはずだ。