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正恩氏は仮に米軍が日韓から撤退しても、両国の軍拡や核武装論が、北朝鮮に脅威を与えるとは思っていないはずだ。北朝鮮が核開発を強行し続けられるのは、金正恩氏が明確に「核武装した独裁者」を目指しているからであり、その陰で国民に多大な犠牲を強いながらも、世論の反発を受けて退陣させられる心配がゼロだからだ。

過去には民衆が権力に対抗した例もあるが、軍隊による「血の弾圧」でつぶされてしまった。

(参考記事:抗議する労働者を戦車で轢殺…北朝鮮「黄海製鉄所の虐殺」

しかし、民主主義国家である日本や韓国で軍拡の主張、ましてや核武装論などが巻き起これば、強力な反対論が巻き起こり、政治が混乱に陥るのは必至だろう。

拷問して処刑

かつて中曽根康弘元首相は防衛庁長官在任時、日本の核武装の可能性について極秘裏に調べさせた。その結論は、「技術的には可能だが、国土の狭い日本には核実験場がないのでムリ」というものだったという。