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もちろん、大学にも行けるはずのないソクは、否応なしに企業所(国営企業)に所属する。しかし、そこで働いて得られるのは日々の生活が精一杯の月給と配給のみ。

軍隊に入隊できず、やけくそ気味のソクは、徐々に企業所にも出勤しなくなる。無断欠勤が続けば、罰を与えられるケースもあるが、そこは賄賂や父親のコネでなんとか逃れられたようだ。

そんなソクを中心に、自然発生的に愚連隊のようなグループが出来ていく。となると当然のように、他の愚連隊との間で対立や抗争も起きる。ソク・グループは荒っぽさで他の愚連隊を凌駕し始め、その名前は他の地域でも響き渡るようになる。ソク・グループと衝突した愚連隊は、後々の報復を恐れて敢えて喧嘩を避けたり、わざと負けることもあった。

また、「団結力」と「義理」を重んじるソクという人間を慕って、彼の元に集まる荒くれ者も増えていき、次第にソク・グループは、「愚連隊」の枠を超えていく。

「韓国の男は頼りない」

ところで、ソクや彼のような不良連中は、北朝鮮の女性の目にはどう映っていたのだろうか。

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