金正恩氏は「挑発」でミサイルを撃っている訳ではない

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辞書によれば、「挑発」とは「相手を刺激して、事件や紛争などを引き起こすようにしむけること」だとされている。ということはつまり、北朝鮮の行為が「挑発」である場合、「こちらは無暗にそれに乗って、対立を激化させてはならない」という論理が働く。

問題は、金正恩氏の意図が、本当に「挑発」にあるのかどうかだ。彼の行動をそのように見るのは、その危険性を過小評価することにつながるのではないか。

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昨年8月、韓国と北朝鮮が対峙する非武装地帯で、北朝鮮が仕掛けた地雷の爆発事件が起きた際、これも韓国に対する「挑発」であるとみなされた。ところがその後、南北間で軍事衝突の危機が高まるや、金正恩氏は韓国の朴槿恵大統領との「チキンレース」でまんまと敗れてしまったのだ。

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長引く経済難で、北朝鮮の軍の大部分は惨憺たる状態に置かれている。