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発見された鳥取県の日本海側は、これまでも北朝鮮からの漂流ゴミが多く発見されたスポットだ。おそらく、韓国へ散布するためのビラの一部が、韓国東岸から風や波に乗って、鳥取まで到達したと見られる。

それにしても、今回発見された北朝鮮の対南ビラの内容もイラストも、実に毒々しい。こんなものを読んで北朝鮮の主張に同調する韓国人は到底いないだろう。もちろん、北朝鮮側もビラによって韓国人が政治的に覚醒されるとは思っていないはずだ。では、対南ビラの目的は何なのか。

ずばり「韓国社会へ与える恐怖」である。

南北が互いの体制優位を主張する心理戦では、北朝鮮に勝ち目はない。しかし、地理的に遠くないことから、いつでも韓国に対して攻撃ができるという恐怖を与え、韓国社会に「北朝鮮の脅威」を知らしめることは可能だ。実際、北朝鮮の攻撃手段は、韓国、そして日本さえも既に射程圏内に収めている。

(参考記事:北朝鮮のドローン部隊が韓国を「爆撃」している
(参考記事:「日本も打撃手段の射程圏内」…北朝鮮、米韓合同軍事演習を非難

このように恐怖を煽る北朝鮮に対して、刺激せずに譲歩しながら押さえ込むべきーーすなわち宥和政策を取るべきという声が、韓国社会に少なからず存在する。つまり、核・ミサイルだけでなく、相次ぐミサイル発射や金正恩第一書記の軍事関連の視察、そして北朝鮮が仕掛けたと見られるドローンによる対南ビラの散布は、韓国社会に恐怖を与えて、北朝鮮に宥和的な世論作りを狙ったものという見方も可能だ。

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そうした意味では、13日投開票の韓国総選挙で、韓国世論がどのような判断を下すのかにも注目される。