募集分野は医療、建設、製造、農業など多岐にわたるが、希望者が急増したことにより、北朝鮮国内には様々な悪影響が生じている。
黄海北道(ファンヘブクト)の情報筋によると、海外派遣労働者の競争率が高まったため、選ばれるために1人あたり1000ドルのワイロを払うために借金までするという。国内の工場に務めても月給はコメ1キロ分にしかならず、様々な政治行事や工事に動員されるが、びた一文たりとも支払われない。
一方、海外に出れば多少しんどい思いをしても、家族を養う収入が得られる上に、家族が一人減るために「口減らし」にもなるという。
しかし、海外派遣労働者の劣悪な状況が徐々に伝わり、多くの人を失望させている。労働環境は非常に悪く、1日に12時間から14時間も働かせる。たまの休みの日にも外出することすらままならない。怪我でもすれば有無を言わさず帰国させられてしまう。さらに、約束された賃金がまともに払われないケースも多い。