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体制への忠誠心が弱まるというリスクはあるが、商活動の緩和は生活を相対的に豊かにし、結果的に体制への不満が解消するという判断だ。

つまり、金正恩体制は、幹部層と一般庶民を分断する、いわば「分断統治」で体制の安定を図ろうとしている。

北朝鮮国内からも、こうした風潮を裏付ける次のような声をデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

「元帥様(金正恩氏)の時代になってから暮らし向きが楽になったが、幹部はいつ粛清されるかわからず常に緊張を強いられている」

「幹部は『上役(金正恩氏)の顔色をうかがうのに忙しくゲッソリしそうだ』と言っている。中には『いつクビが飛ぶかわからない』という不安のあまり、『いっそ、窓際族になりたい』という人すらいる」