国家や指導者のことを考えるヒマがあれば、スマホ片手にデートし、外国語学習や商売に力を入れる。そして、禁制コンテンツである「韓流」を楽しむ。
(参考記事:「スマホでささやく北の恋」結婚プレゼントに携帯電話)最近では、韓流ドラマ、映画に加えて、バラエティ番組も楽しむ。ドラマの主人公にあこがれを抱き、その言葉やファッションを真似ようとする。驚くべきことに「韓流スターに会うために、韓国に行ってみた〜い」と思う若者すらいるのだ。
(参考記事:北朝鮮の若者、「韓流スターに会いに行きたい!」)統制が利かないチャンマダン世代に対抗するため、北朝鮮当局も莫大な予算を投入してプロパガンダ用映像を制作しているが、韓流や外国映画で目の肥えた彼らには、悲しいほど効果がない。
彼らは、当局の統制をかいくぐって、USBメディアに記録されて北朝鮮に持ち込まれた違法な裏コンテンツをBluetooth(ブルートゥース)まで駆使しながら、携帯やモバイル端末を通じて拡散させていく。
(参考記事:北朝鮮IT最先端・・・韓流取り締まりにBluetoothで対抗)そして、苦難の行軍から20年近く経った今、チャンマダン世代は、北朝鮮社会の中核を担いつつあるのだ。政治、経済、文化を徹底的に統制したい北朝鮮当局からすれば、実に厄介な世代だ。