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一部で、「『サザエさん』の磯野さん家(=北朝鮮)を困らせるために三河屋のサブちゃん(=総連)をしょっ引いたって仕方ない」と言われる所以である。

かつては公安警察も、マツタケの取引ぐらいで大騒ぎはしなかった。「総連を潰す時には軍事情報や先端科学技術に対するスパイ事件でやる」というのが彼らの理想だったそうで、事実、そうした事件をいくつも摘発している。

流れが変わったのは第1次安倍政権下の2007年1月、警察庁トップが、「北朝鮮が困る事件の摘発こそが拉致問題を解決に近づける」などという、ピンボケ指示を下してからだとされる。

おかげで捜査の現場は、上層部――すなわち警察庁キャリアから「手柄の大量生産」を強いられ、真相をえぐるための余力を殺がれてしまったというわけだ。

その結果と言うべきか、朝鮮総連が借金のカタに取られかけた本部ビルを買い戻す際、巨額の資金をどのように調達したかという重要案件は、ほとんど解明されていない。

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この問題を巡っては、朝鮮総連と公安は今後も駆け引きを続けるだろうが、何らかの形で決着がつくまでには数年を要するだろう。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記