Aさんと接触のなかった三次感染者も発生。民官合同対策班は「この2人の事例は医療機関内での感染で、外には広がったと見るのは難しい」と語り、これ以上の感染拡大はないと見通したが、韓国国民の間では政府の後手後手の対応に不信感が広がりつつある。
ネットでは「◯◯病院に患者がいる」「◯◯市で患者が◯◯人発生」といったデマが拡散し、とりわけ子どもを持つ親たちの間で不安が広がっている。
保健福祉省のムン・ヒョンピョ長官は「MERSの感染力の判断、初期患者に接触した人々のグループから一部が抜け落ちていたことなど国民の皆さんにご心配をかけて申し訳ない」などと謝罪したが、時既に遅しだった。
与党セヌリ党や医療関係者からも「保健福祉省の初期対応が遅れたためMERSが拡散した」「対応が場当たり的」「セウォル号沈没事故の教訓が生かせていない」などと批判の声が上がっている。
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