北朝鮮が「幹部に性病拡散」で厳戒態勢入りした”隠微な裏事情”

米政府系放送のラジオ・フリー・アジアは23日、北朝鮮当局が中国に派遣した幹部に対し、現地企業による接待の全面禁止を指示するなど、異例の統制強化に乗り出したと報じた。背景には、幹部の間で性病感染が確認された問題があるとみられ、当局は“規律違反”の範囲を超えた重大事案として警戒を強めている。
報道によると、中国遼寧省丹東にある北朝鮮領事部は今月中旬、現地に派遣されている幹部らに対し「中国企業の接待を一切受けるな」とする緊急指針を通達した。とりわけ、カラオケやサウナといった娯楽施設への立ち入りを明確に禁じるなど、具体的かつ踏み込んだ内容となっている。北朝鮮の海外派遣幹部は、現地企業との取引関係維持の一環として接待を受けることが半ば慣行化してきた。中国側企業は、北朝鮮から派遣される労働者の安定確保や夜間労働の維持などを見返りに、酒席や娯楽施設での接待を行うケースが多いとされる。
こうした中、丹東の衣料工場に派遣されていた北朝鮮企業の副社長級幹部が、接待の過程で感染したとみられる重い性病により健康状態を悪化させ、緊急帰国措置を受けたという。この人物は国家保衛機関から派遣された「保衛指導員」で、現地労働者の監督を担う立場にあったとされる。
(参考記事:中国人客が卒倒した、北朝鮮ウェイトレス「密室サービス」の過激度)
北朝鮮幹部の海外任期は通常5年で、延長も可能だが、健康悪化などがあれば途中帰国となる。今回のケースはその典型例とみられるが、問題の性質が性病感染である点が当局の強い危機感を招いたとみられる。
