イラン周辺での緊張高まりを受け、CENTCOMはA-10をドローン迎撃や小型舟艇の阻止任務に投入。最新鋭のF-35戦闘機ではコストが見合わず、かつ低速での精密な監視・攻撃が困難な局面において、滞空時間が長く「安価に弾丸をばらまける」A-10が、現地の指揮官から絶大な信頼を集めているのだ。

国防省関係者はメディアの取材に、「ハイテク兵器が飛び交う現代戦においても、非対称戦や局地紛争におけるA-10の圧倒的な心理的制圧効果と継戦能力は、他機種で完全に代替できるものではない」と漏らす。

(参考記事:第4次中東戦争が勃発、北朝鮮空軍とイスラエルF4戦闘機の死闘

米空軍は2026会計年度予算案でも全機の退役を提案しているが、今回の実戦での活躍を受け、議会内では「現場の戦力を削ぐべきではない」との慎重論が再燃する可能性がある。「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」という言葉があるが、A-10の場合、その姿が消えるのはまだ先になりそうだ。戦場の現実が、政治的な「時代遅れ」論を再び押し返そうとしている。