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ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東部のドネツク州に、北朝鮮労働者が派遣されたとの情報が浮上した。

デイリーNK内部情報筋によると、北朝鮮の労働者150人が今年1月、現地に送り込まれた。すでにロシアに派遣されていた人員ではなく、北朝鮮国内で新規に採用された労働者たちで、平壌国際空港から国営の高麗航空便でウラジオストクに到着し、そこからモスクワ経由またはボルゴグラード経由でドネツクに向かったという。このプロジェクトに関わっているのは、対外建設指導局と社会安全省(警察庁)傘下の3つの事業所だ。

北朝鮮労働者たちは現在、現地で住宅や学校、商業施設などの建物再建作業に携わっているという。復興作業にはロシア人も参加しているが、彼らは主に通信、橋梁などの技術的な部門で働き、北朝鮮労働者は建物の復旧作業を受け持っているという。

北朝鮮は2022年、ロシアで働く自国労働者から一部を選抜して、この地域に送り込む計画を立てていた。だが情報筋は「(われわれは)ドネツク共和国の独立を支持したが、ロシアと北朝鮮の首脳会談が行われる前の話でもあり、諸事情からロシアにいた労働者のドネツク派遣はできなかった」と明かした。北朝鮮当局は、激戦地に自国労働者を送り込むことに心理的負担を感じていたもようだという。

(参考記事:北朝鮮、ウクライナ東部に軍・警察所属の労働者派遣へ

金正恩総書記とプーチン大統領は昨年9月の朝露首脳会談で、ロシア軍に弾薬類を供給する問題とともに、ドネツクをはじめウクライナ東部の復興作業への北朝鮮労働者の投入などについて話し合った可能性がある。

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(参考記事:「迷惑だ。余計なことを」プーチンからの「贈り物」にブチ切れ状態の北朝鮮国民

さらに情報筋によれば、北朝鮮は今年に入って次のような情勢判断を下したという。

「ロシアは対ウクライナとの戦争で勝利を収め、ドンバス地域は確実にロシアの占領地になった」

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北朝鮮の外交事情に詳しい別の内部情報筋も「われわれ(北朝鮮)はウクライナとの戦争でロシアが勝利したと見ており、朝露間の協議によって(ドンバス地域への)動員が行われた」と述べている。

一方、ドネツクに派遣された労働者たちは北朝鮮政府への上納金のノルマが引き下げられたうえ、ロシアの企業などから「危険手当」が加算されているという。その額は毎月6万ルーブル(約9万8000円)から7万ルーブル(約11万5000円)になるとされ、北朝鮮労働者にとってはかなりの高額だ。