金革哲氏についても、韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は今月16日、国会情報委員会に対し「生きているものと見ている」との認識を示した。
残るは、金聖恵(キム・ソンへ)党統一戦線部統一策略室長とシン・ヘヨン通訳官の女性2人である。朝鮮日報は彼女らが、金革哲氏と同様に首脳会談決裂の責任を問われ、政治犯収容所に送られたとしているが、今に至るも健在が確認されていない。
北朝鮮で「管理所」と呼ばれている政治犯収容所は、まさに「地獄の1丁目」とも言える場所だ。管理所に限らず、北朝鮮の拘禁施設ではあらゆる形態の虐待が横行している。たとえば、飢えた女性収容者に食べ物のにおいを嗅がせ、死に至らしめる「ニオイ拷問」とも言える行為が横行するような場所で、平壌のエリート街道を歩いてきた女性官僚らが生き延びられるとはとうてい、思えない。
(参考記事:北朝鮮、拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も)だが、朝鮮日報の件の報道がほぼ覆ってきたことを思えば、彼女らもまた、何らかの処分を受けつつも、そこまでひどい扱いを受けてはいない可能性が高い。