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そしてもうひとつ、北朝鮮側は米国との交渉で守ろうとしているものがあるように思える。

北朝鮮の内閣などの機関紙・民主朝鮮は19日、日本の安倍政権が「海外侵略に狂奔している」とする論評を掲載。その中で、日本の自衛隊の攻撃能力は「世界一流」であるなどと評した。

(参考記事:「自衛隊の攻撃力は一流になった」北朝鮮メディア

これ以外にも、北朝鮮メディアは日本の「軍事大国化」を非難する記事を数多く出している。それらはすべて、金正恩氏本人の意思によるものと見て間違いない。北朝鮮のメディア戦略は、同氏が直接指揮していると見られるからだ。

(参考記事:金正恩氏が自分の“ヘンな写真”をせっせと公開するのはナゼなのか

では、北朝鮮がこのような主張を繰り返す真意は何か。北朝鮮は本当に、日本が軍事的に危ない存在であると見ているのだろうか。そうではあるまい。米国とさえ話をつければ自分の身は安全であると考えているから、現在の情勢を作り上げてきたのだ。北朝鮮は日本を米国の「子分」としか見ておらず、本気で警戒しているとは思えない。

それではいったい、何のための主張なのか。その目的はおそらく、短・中距離弾道ミサイルを守ることであると考える。