かつて、政治犯収容所に警備隊員として勤務し、その恐怖の実態を告発し続けている脱北者・安明哲氏によれば、「そこでは人間が想像しうる、ありとあらゆる残酷なことが行われていた」という。まさに、実在する「地獄の一丁目」である。
(参考記事:北朝鮮、脱北者拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も)国連の北朝鮮人権調査委員会(COI)が2014年2月に発表した最終報告書によれば、北朝鮮には4カ所の政治犯収容所がある。また、教化所に転用されたとの説がある施設がもうひとつあり、8万人から12万人の政治犯が収容されていると見られている。
実は1990年代には、北朝鮮には10カ所以上の政治犯収容所の存在が指摘されていた。