北朝鮮当局は脱北者を懐柔、あるいは拉致して国内に連れ戻す作戦に力を入れてきた。仮に韓国政府が送還に応じたら、まさに「大戦果」である。
(参考記事:美人タレントを「全身ギプス」で固めて連れ去った金正恩氏の目的)同通信はこの日さらに、韓国政府に日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が南北首脳会談で発表された「板門店宣言」履行の「障害物」であるとする論評も出した。
GSOMIAは日韓初の防衛協力協定として、歴史問題などとからみ韓国世論の反発を受け交渉が難航。朴槿恵前政権が2016年11月23日、ソウルの韓国国防省において非公開で両国の署名式を行い、「密室批判」を受けた経緯がある。現在の文在寅政権も協定を継承しているが、戦争反対平和実現国民運動など一部の進歩系市民団体が、破棄を要求して署名運動を展開している。
いま、韓国政府がこれに応じたら、日韓関係に与える打撃は計り知れない。