こちらの口径は高射銃の半分ほどの7.62ミリだが、それでも十分に強力である。金正恩氏の夫人・李雪主(リ・ソルチュ)氏のスキャンダルにからみ、芸術団メンバーらが処刑された際には、これで銃殺された犠牲者たちの亡骸を前に、「見物」させられた元同僚らは文字通り卒倒したという。
公開銃殺の方法が、これに輪をかけて残忍な「高射銃」使用に移行したのは、金正恩氏が最高指導者となってからだ。玄永哲氏だけでなく、朝鮮労働党幹部だった李龍河(リ・リョンハ)、張秀吉(チャン・スギル)の両氏もこれで殺された。前述とは別の芸術団元メンバーらが同じように処刑された際には、その現場が衛星画像にとらえられている。