ただ、回答者のうち8人は、殴打されたこともなければ、目撃したことも聞いたこともない、と述べている。これには、回答者たちの軍隊での立場の差や、入隊時期の違いが影響しているかもしれない。回答者のうち51人は、弱い立場の下士官と兵士だが、19人は将校である。
また、37人は1990年代に食糧危機が本格化する以前に入隊していた。当時は今と比べると、軍隊内にもいくらか整然とした空気があったのかもしれない。しかし、その後は兵士らに対する配給もまともに行われなくなり、殺伐さが増したものと思われる。
(参考記事:「街は生気を失い、人々はゾンビのように徘徊した」…北朝鮮「大量餓死」の記憶)一方、軍隊内での性暴力については、24人が経験したか、目撃したか、あるいは話を聞いたことがあると答えた。