中国の北朝鮮レストラン(通称北レス)で働いていた女性従業員が集団で北朝鮮に帰国する姿が捉えられた。
デイリーNKの対北朝鮮情報筋は、中国遼寧省の丹東駅で今月9日、かつて市内の平壌高麗館で働いていた女性従業員が集団で帰国する姿を目撃し、その様子をカメラに収めた。
「親きょうだいが待つ故郷に帰るというのに、彼女らの表情は嬉しそうな感じではなかった。カネ儲けのチャンスがなくなったからだろう」(情報筋)
平壌高麗館は地上5階建て、床面積8000平米の世界最大規模の北レスとして、中朝国境を流れる鴨緑江に面した一等地に2012年2月オープンした。しかし昨年9月、国連安全保障理事会は対北制裁決議2375号を採択。それを受けて中国商務省は、国内の北朝鮮系の合弁企業などに対して今年1月9日までの閉鎖を命じた。
その期限まで持ちこたえられなかった平壌高麗館は、昨年11月にひっそりと店を閉めていた。(参考記事:北朝鮮レストランの「美女軍団」…大多数がタダ働き)