また、同様の目的からテレビ番組や映画も見せており、兵士は米ドラマ『CSI:科学捜査班』を好んでいるとしている。さらに、教授が兵士と一緒に映画『トランスポーター』(仏米合作)を見ていたところ、兵士は「私も車を運転した」と述べたとのことだ。
筆者は、件の「韓国の歌を聞きたい」との発言を前提に亡命の背景を推測してみたが、正確なことを知るには、やはり本人の説明を待つほかなさそうだ。
それでも、軍の将兵を含む北朝鮮国民の間で、韓国の歌やドラマ、ハリウッド映画が密かに視聴されているのは事実だ。
繰り返し指摘しているように、韓流ドラマを見ることもハリウッド映画を見ることも、北朝鮮では厳禁で、視聴がバレれば重罪に問われる。
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)イ教授によれば、兵士の体は強靭であり、普通より速いスピードで回復している。また、「(兵士と)握手をしてみたところ、まるでUDT(韓国海軍特殊戦旅団)の兵士みたいに、手のひらの皮が洗濯板のように固かった」という。