北朝鮮の金正恩党委員長が、平壌市内の「黎明(リョミョン)通り」の建設場を現地指導した。日時は不明。朝鮮中央通信が26日、報じた。
同通信によると、金正恩氏は「太陽節(金日成主席の誕生日)の前に黎明通りの建設を必ず完了することによって、チュチェ朝鮮の強大さと国力を余すところなく誇示する」と、建設に動員された軍人と建設者に熱烈にアピールしたという。
また、金正恩氏は黎明通りの建設場の全景を満足げに眺めながら、「ここはこの世にまたとない人民の地上楽園を自分の手でこれ見よがしにうち建てていく千万軍民の不屈の精神力、嵐のごとく前進するチュチェ朝鮮の気概、天を突くように高まる社会主義文明を誇示する所だ」と述べた。
さらに、「われわれの前途をあくまでも阻んでみようとする敵のヒステリックな軍事的圧殺策動と経済制裁の中で行う黎明通りの建設は、単に通りの形成ではなく、社会主義と帝国主義との対決戦であり、社会主義防衛戦だ」と強調した。
そのうえで、「最上の文明が凝縮された黎明通りが完工されればわが共和国の自力自強の力に対する賛嘆の声がまたもや全世界に響くことになるだろう」「すべての建設者が最後の突撃戦に勇猛果敢に立ち上がってラストスパートをすることによって、黎明通りの建設を太陽節まで無条件完工しよう」と熱烈にアピールした。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面現地指導には、朝鮮労働党中央委員会の呉秀容(オ・スヨン)、趙甬元(チョ・ヨンウォン)、馬園春(マ・ウォンチュン)の各氏が同行した。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。