北朝鮮「空軍大学」で吊し上げ…将校対象に”一斉検閲”を開始

北朝鮮当局が、軍の教育機関を対象に思想統制を強化する大規模な一斉検閲に乗り出したことが分かった。今年6月、空軍将校らが韓国や米国の報道映像などの外部コンテンツを視聴・共有していたことが発覚したのを受けた措置で、関係者は公開の場で吊し上げにされたという。

北朝鮮内部の軍関係者によると、朝鮮労働党総政治局の指示を受け、7月19日から全国の軍事教育機関で規律強化を名目とした検閲が始まった。当局は教官や研究員を務める現役将校らを中心に、思想動向の把握を目的として個人の所持品や家庭環境まで調査対象としているという。

検閲では、携帯電話やパソコン、USBメモリーなど電子機器に保存された文書や動画、写真のほか、机や引き出し、宿舎、自宅に保管された書籍や印刷物まで確認しているとされる。さらに、家族や親族、知人との交友関係や、資料をやり取りした経歴についても詳細に調べ、外部情報がどのような経路で持ち込まれ、拡散したのかを追跡しているという。

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対象は教官だけにとどまらず、幹部の運転手や後方部門、警備中隊の兵士まで広がっているとされ、軍事教育機関全体を対象にした異例の規模の検閲となっている。

関係者によれば、将校らは検閲を恐れ、携帯電話内のデータを削除したり整理したりするほか、不必要な誤解を避けるため知人との連絡を控えるなど、神経を尖らせているという。従来から電子機器の取り扱いには慎重だったものの、現在は写真撮影すらためらう雰囲気が広がっているとされる。

今回の検閲の直接のきっかけとなったのは、6月中旬に咸鏡北道・清津市の金策空軍大学で発覚した外部映像の視聴・流布事件だという。一部の若い将校が、米国や韓国の報道内容を編集した映像のほか、映画やバラエティー番組、ダンス映像などを複製して回覧し、互いに視聴・議論していたことが判明したとされる。

大学側は関係した将校らに対し、「思想闘争会」や「同志審判」と呼ばれる集団批判・自己批判の場を設け、思想上の問題を公開の場で追及した。違反の程度が重いと判断された将校は、不名誉除隊の処分を受けたという。