大阪で再編進むも生徒数減

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北朝鮮系の民族団体・総連の運営する朝鮮学校が、統廃合の遅れから生徒数の減少に悩まされている。東京では、「ライバル」である東京韓国学校の台頭がその大きな要因になっているが、他の地域の朝鮮学校でも様々な事情から、生徒数の減少が続いている。

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たとえば、在日コリアン最大の集住地域である大阪。かつて府内には5つの朝鮮中学校があったが、統廃合が進み、東大阪(大阪市生野区)と北大阪(同東淀川区)の2校に集約された。ところが、東大阪で一定の生徒数が維持されている一方、北大阪は現状でひとつの学年が「0人」となるなど不安定な状態にある。大阪の総連関係者が話す。

「大阪では、朝鮮高校ラグビー部が今年で6年続けて花園に出場(通算9回)しており、同胞社会の花形的存在。主要メンバーのほとんどが東大阪の中学ラグビー部出身で、どうしても人気がそちらに集まるし、親たちも生徒数の多い方に入れたがる」

学校再編を成功させるには、思い切った施策が必要であることを示唆する例と言える。その一方、学校再編を「進めようにも進められない」事情を抱えた地域もあるようだ。

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「朝鮮学校の不動産謄本を見ると、整理回収機構(RCC)に仮差押を打たれているところがかなりある。経営破たんした朝銀信組の不良債権の“カタ”に取られている形だ。共通して見られる特徴は、学校の運営法人が朝銀から借金をする際、担保設定が行われた形跡がないこと。朝銀が十分な担保も取らずに身内に安易な融資を行い、それが焦げ付いていたとすれば、刑事告発されてもおかしくない。
RCCがそれをしていないのは、融資が事実上、総連に対して行われたものだと裁判で認定されている上に、不動産の使用目的が子供たちの教育であることに配慮しているのではないか」(経済ジャーナリスト)

RCCが総連本部の競売を強力に推し進めたのは、学校に対して配慮する替わり、上部組織の政治責任を追及したものと言える。いずれにしても、多数の学校が「総連の借金」問題を抱えているとなれば、再編も思うように進められないのかもしれない。

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