「荒唐無稽な中傷だ」北朝鮮外務省 “サイバー脅威”非難に反発

北朝鮮が、国際社会から繰り返し指摘されてきた自国のサイバー攻撃関与疑惑を真っ向から否定し、逆に米国を「世界最大のサイバー加害国」と非難して対決姿勢を鮮明にした。北朝鮮外務省は3日、報道官が朝鮮中央通信記者の質問に答える形式で談話を発表し、米国が「存在もしないわれわれの『サイバー脅威』を騒ぎ立て、誤った対朝鮮認識を拡散しようとしている」と反発した。

談話は、米政府機関や主要メディア、民間の分析機関が、世界各地で発生した暗号資産窃取やサイバー詐欺事件について北朝鮮の関与を指摘していることを念頭に、「あらゆるサイバー関連詐欺行為がすべてわれわれと連関しているかのように描いている」のは、「荒唐無稽な中傷・謀略以外の何ものでもない」と批判。「世界最高のサイバー技術力を誇る米国が最大の被害者を装っているのは似つかわしくない」と主張し、むしろ米国こそが「全地球的な情報技術インフラを統制し、他国への無差別的なサイバー攻撃を常態化している」と非難した。

北朝鮮外務省がサイバー問題に関し公式に反論を展開するのは異例で、背景には国際的な包囲網の強まりがあるとみられる。

米司法当局や国連の専門家パネル、複数のブロックチェーン分析企業は、北朝鮮の偵察機関系ハッカー集団が暗号資産取引所への侵入や資金洗浄ネットワークを通じて巨額の外貨を獲得し、それが核・ミサイル開発資金の一部に流用されている可能性を相次いで指摘してきた。とりわけ近年は、サイバー空間が経済制裁を回避する「新たな外貨獲得戦線」として位置づけられているとの見方が強い。